『フライの雑誌』連載の   我が記事に関する補足解説専用ブログ
by s-masuzawa


No.13 「広告」の落とし穴

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“♪~しあわせ~ってなんだあっけなんだあっけ♪~ウマイ醤油はキッコーマン、キッコーマン♪”。コレ、明石家さんまサンが歌うCMソングです。このCM、現在、頻繁に流れていますねえ~。実際にご覧になりたい方は、コチラをクリックのほど。

ソコの冒頭部分にも記されていますが、このCM、23年前の1986年に流されたモノのリメイク版。オリジナルをご覧になりたい方は、コチラをクリックのほど。
ご覧になったらお分かりでしょうが、そもそもはキッコーマン製「ポン酢醤油」のCMでした。この商品、1986年度に新発売。それに伴うCM展開で、その露出度たるやスゴイものがあり、併せて当時、人気がまさにウナギ昇り中だった明石家さんまサンの出演ということもあって、CM自体の認知率はトップ級でした。

ところがです。実はトンデモナイ現象が起きました。この商品、一向に売れ行きがあがりませんでしたが、それどころかナント!競合他社の商品がバンバン売れちまいました。その商品とはミツカン社のポン酢醤油。すなわち、ひとつに、このさんまサンのCMはミツカンのCMだと勘違いなすっていた一般消費者が相当数いらしたということにほかなりません。さらには、このCMのおかげでポン酢醤油市場自体は活性化。その恩恵の多くが、すでに先行発売していたミツカン社に――ということです。「醤油」といえばキッコーマンでしょうが、「ポン酢」といえばミツカンですから。
現在、キッコーマン社はこの「ポン酢醤油」を作っていません。発売後ほんの数年で生産中止になりました。CMもむろん中止。「敵に塩を贈る(送る)」どころか、『金』贈ってる(送ってる)ようなもんですから当然でしょうねえ。

同じようなケースはさらにその10年前にもありました。松下電器(現:パナソニック)が満を持して発売した「クイントリックス」なるテレビのCMですが、コチラをクリックのほど。
当時一世を風靡したCMで、40代半ば以上の方々でしたら鮮明に覚えておられるだろうと。CM自体は大ヒット!しかしながら、肝心の「クイントリックス」は・・・・。まあそこそこ売れたんですが、それ以上に売れちまったブランドがありました。SONYの「トリニトロン」です。
CM好感度は異常に高いのに商品の売れ行きはイマイチ・・・おかしいと感じた松下サン、慌ててリサーチを。その結果を知ってひっくり返りました。なんとまあ、8割強の皆さんが、クイントリックスはSONYの商品だと勘違いなすっていたからです。ワハハハハハ!ですねえ~。
さらにです。CMを観て「買い替えを――」となり(=すなわち、「需要創出」「市場活性化」)、お店に足を運んだお客サマ、クイントリックスがSONY製品ではないと初めて知ってどうしたか。5割が「トリオニトロン」を購入し、3割が買い替えを諦めて帰路に着いたそうで。肝心のクイントリックス購入者は2割・・・・・関係者は笑えん、しかし、無・関係者は(大いに)笑える典型バナシ。
これまた、上記「ポン酢市場」と同じく、「家電」といえば「松下(当時は『ナショナル』)」かもしれませんが、「テレビ」といえば「SONY」だったからです、一般消費者の認識・心象レベルは。

以上ふたつのエピソードからは、様々な“教訓”が。ひとつに、広告露出頻度を高めたからといって、必ずしも効果が上がるとは限らない――それどころか、ヘタすりゃあ、競合他社の売り上げUPに“貢献”しちまう危険性が。とりわけ、キッコーマンのように有名人依存型や「クイントリックス」のように、商品名・製品名連呼型は時にかような結果になることが多いものです。
しかし、商品特性(=商品コンセプト)をきちんと打ち出したものなら話は別です。それがきちんと打ち出されたうえでの有名人依存・連呼型でしたら、「ブランド指名」に結びつきやすいもので。しかも、その商品特性が他にない独特のもの、あるいはまったくの新規なものでしたらその傾向は一層高まります。今回の『フライの雑誌』連載で、サンプルとして挙げた『麦とホップ』はその好例です。
今回の連載では、「シズル」ならびに「シズル広告」をテーマにしましたが、シズル広告のみならず広告なるもの、「はじめに『特性(特徴・特色・個性)』ありき!」が大前提。ソレを持ちえていないならともかく、きちんと有しているなら絶対的に前面に打ち出すべし!です。フライフィッシングにはソレがあります。厳然と有しています。しかも、他に例をみないほどにたくさん――。
「釣果を強調しすぎるな」「フライフィッシングならではの魅力を前面に!」。「シズル感」をテーマに据えたのは、フライフィッシングが、ひとつに、そのシズル要素をあまた有しているからにほかなりません。
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# by s-masuzawa | 2009-12-05 13:57 | 第87号用

No.12 『第87号』の期待度高揚的予告

「5ヶ月間、ほったらかしにしていたんだな、オレ・・・」。愕然としたのも一瞬、ゲラゲラ笑っちまいました、己があまりの怠慢さに。スイマセン。そういう性分のオトコです、ワタクシは。

第86号分拙連載記事の補足説明は・・・ナシ。ないことはないんですが、今さら記しても・・・ということでご容赦のほど。
まあ、フライフィッシングにおける最大の衒示要素は、『英国貴族の釣り』なる歴史的事実だろうと思ってはいるんですがね、実のところ。我が日本国マーケットだと、相当効き目のあるセールス・トーク・ポイントになるだろうと。やり方次第ではありますが。なんてったって、“Celebご愛用”とアタマに付くだけで、なんでもかんでも売れちまうみたいですからね、この国は。宮内庁御用達以上に効き目があるのは間違いなし。
もっとも、現在のわが国フライフィッシングの実情を見やると、“貴族の釣り”とはほど遠~~~~いどころのハナシじゃあありませんで、実際、ワタシみたいな無粋無骨で、「品」だの「知性」だの「矜持」なんぞとは、表向きでも縁のない輩が(堂々と)ロッド振り回しておりますんで、“貴族の釣り”を期待して新規に参入してきた皆さん、どっちらけになるでしょうが(だから、そのあたりでは“仕掛けない”わけで。小泉サンでは仕掛けましたが)。
とはいえ、そんなワタシでも、「爆釣!」なんてえセリフだけは、世界最強のエスピオナージ機関とウワサされる「モサド」の悪名高き拷問食らってもクチにはしませんから、まだマシと思ってはオリマス、ハイ。その点だけは、せめてもの「矜持」、すなわち“noblesse oblige(noble obligation)”だと気取ってオリマス。

11月発売予定の第87号分に関しては、「注釈」がヤマほどあります。今この時点で書き連ねたい気分が沸点状態にあり、それを抑えるのに難儀しています。ゆえに、ほんのガス抜きも兼ねてひとつだけ。記事内で、NHKのBS番組を取り上げ、その一部シーンを激賞していますが、番組全体のデキたるや、まあ酷いモノ。
ディレクターもプロデューサーもフライフィッシングの番組を手がける資格どころか、釣り番組を手がける資格もないどころか、テレビ番組自体、手がける資格もないかもしれません。“さすがは、NHK!”といったところです。詳しくは、『第87号』が発売になってから。適度にご期待のほど。

今回、締め切りを相当大幅に遅延。『フライの雑誌』のブログを読むと(コチラをクリックのほど)、発売日が6年振りに遅延とのこと。その責任の一端は当方にもあるかもしれませんで、まさに汗顔の至り也で。もっとも当方以上に酷い遅延常習者が2名様ほどおられるご様子。イニシャルは、「S(さん)」と「M(さん)」だとか。(続く)
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# by s-masuzawa | 2009-10-29 21:26 | 第86号用

No.11 拙文内格言名言作者プロフィールに関して

拙文内で例として紹介した「釣りの格言名言」は、ネット検索して見つけた2つのサイトから引用させてもらいました。
ひとつは、「釣りの名言」、もうひとつは、「釣り・魚の名言、格言、迷信」です。この場をお借りし御礼申し上げる次第。
そのふたつのサイトには、作者名こそ記されていますが、プロフィールは掲載されていませんでした。「井伏鱒二」「A.ヘミングウェイ」はともかく、「上田尚」「スパース・グレイ・ハックル」「エドガー・W・ハウ」と言われてもまったくピンとこない方々がほとんでしょう。かくいう私もそうでした。スパース・グレイ・ハックルさんは間違いなく、フライ好きの方のペン・ネームだなとピンとはきましたが。“Spurce Gray Hackle”ですからねえ~。
そこで、Yahoo USAあたりも使って調べた次第。ほかにもイロイロと興味深いことも見つけることができましたが、いずれまた別項にて。
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# by s-masuzawa | 2009-05-30 09:56 | 第85号用

No.10 第85号用格言&キャッチ・フレーズ集 Vol.1

私ならびに周囲の方々が考案したものをランダムに紹介。いずれも自由にお使い下さい。アレンジ等もまったく自由。これらを参考に、皆さんご自身もぜひに!と願ってやみません。

自らトライしてみて痛感したことを。「フライフィッシング」なる言葉は長すぎるな~と。「フライ」と言い切りたいケースが多々。
たとえば、私作の「♪~Fly Me To The FLYFISHING♪~私をフライフィッシングに連れてって~」
これは、そもそもはジャズの名曲として知られる「Fly Me to the Moon」のモジりで。ですんでできれば、「♪~Fly Me To The FLYF♪~」としたいところです。はるかに語呂もリズム感も勝るからですし、フライフィッシングのことはご存知なくても、「Fly Me to the Moon」を知っている一般の皆さんにも“何かのシャレだな?”となりやすいからです。
ところが問題が――。そうした一般の皆さんに、「フライ」ないしは「FLY」と表記しても、それが、フライフィッシングのコトと理解はなかなかにしてもらえません。“食い物”を思い浮かべる方のほうが圧倒的に多いハズで。
今回の提案は、あくまで“外向け型格言名言”を――!が主眼。すなわち“フライ”と短縮型で言われてもピンとこない方々が主たる対象。ですんで、やむなく「フライフィッシング」と表記している次第です。下記サンプルのすべてがそうです。
サンプルによっては、「フライ」と表記しても通用するものもあることはあります。「♪~Fly Me To The FLYFISHING♪~私をフライフィッシングに連れてって~」も、「「♪~Fly Me To The FLYFI♪~私をフライフィッシングに連れてって~」とすればイイかもしれません。
そんな点も予め念頭に入れてご覧になって下さい。



 「趣味はフライフィッシングです」
 子供のころからそう言ってみたかったんだ。
 (池辺達哉氏作)

 フライフィッシングをやるオンナは侮れない。
 オトコの手の内を全部知ってるからだ。
 (久野康弘氏作)

 釣りをしたいのではない。フライフィッシングをしたいのだ。
 (清水一郎氏作)

 昔に戻りたいと一瞬でも思うならフライフィッシングを始めなさい。
 確実に「子供の心」がよみがえるから。(村石資也氏作)


以下は不肖私の作で――。

 釣りはフナで始まり、フライフィッシングで終わる。

 一生楽しみたいなら釣りをやりなさい。
 来世も楽しみたいならフライフィッシングをやりなさい


 最も羨ましいひとは、
 まだフライフィッシングを始めていないひとだ。


 息子より先に始めてよかったな‥‥フライフィッシング。

 
 フライフィッシングは「神」がくれたのではない。
 「自然」がくれたのだ。


 生涯を通じて裏切らないのは愛犬とフライフィッシングだけである。


 ~♪Fly Me To The FLYFISHING♪~
 ~ワタシをフライフィッシングに連れてって~


 流れと鱒と釣師と毛バリ。
 フライフィッシングは自然と人の四重奏のようなものだ。


 フライフィッシングはハイリスクな時間の投資である。
 足りなくなって困るだろうから。


 富も名誉もいりません。フライフィッシングの時間が欲しいだけです。


 ねえ!どうしてシャキッとできないの?フライフィッシングやってるときみたいに!
 フライフィッシングは男を変える――


近々、第2弾を予定していますんで適度にご期待のほど――。
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# by s-masuzawa | 2009-05-24 10:28

9.「第84号」用・注釈ー1

b0159869_2035686.jpg『フライの雑誌 Vol.84』の注釈です。早速ながら、一箇所、不都合な文章表現が。

拙文内P.61の三段目中頃部で、「多くの入門スクールの実践コースは、キャスティングからスタートするのが一般的のようですが、タイイングから始めればいい――」なる旨、記していますが、コレ、少し誤解を招く表現だなと、後になって気づきました。「多くの入門スクールの実践コースは、キャスティングとフィッシング(実釣)だけのようですが、タイイングを絶対に組み入れるべし!それも、フィッシングに移行する前に必ず――!」と修正します。

この提案通りにすれば、スクールの進行は「キャスティング→タイイング→フィッシング」という形式と、「タイイング→キャスティング→フィッシング」なる形式の2つが。どちらがイイかといえば、どちら(で)もイイかと。個人的には後者のほうがイイかなと思っていますが。フィッシングはキャスティングの一応は延長線上にあるものですんで、そのほうが全体の“流れ”が自然になるような気がするからです。
b0159869_1457412.jpgその後者の形式は、株式会社スミスさんが以前おこなっていました。講師は渡辺隆さん。つい先日、当の渡辺さんと話をしていて、そのことを聞き、少なからず驚いた次第で。また、前者の形式は、「養沢毛鉤専用釣場」で開催されているスクールが、そうであるような気がします。曖昧な表現であるのはご容赦。『フライの雑誌Vol.77』の特集記事「フライフィッシングの教え方」内にある座談会記事(P.14~19)を読んでいての推測ゆえ。P.18下の写真キャプションに、「――思い思いのフライを最低3本巻いて釣り場へ向かう」なる表記があるからです。
その一方で、P.17の「タイム・スケジュール」を見ると、「●体験コース これから始めるフライフィッシング」の欄には、「タイイングのデモ(※11:00~12:00)」との表記こそありますが、「タイイング実習」なる表記はありませんので、「はて?」と。曖昧表記になった理由です。
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# by s-masuzawa | 2009-02-27 20:02 | 第84号用

8.浅瀬効果論ー1

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「ショップ機能」を高める上で、コンビニエンス・ストアは参考になる点が多々あります。人間の心理や行動特性を踏まえた科学的な見地からのデザインがなされているからです。デザインだけではありません。従来のお店とは全く異なる来店客対応を意図的に行うケースもあります。たとえば、雑誌&書籍のコーナー。このコーナー、(おそらく)ひとつの例外もなく、外に面した正面の、ほぼ横一杯に設置されていますが、ちゃあ~んとした理由があります。

順を追って説明しますが、雑誌&書籍コーナーは、来店客が滞留しやすいものです。モノがモノだけに当然でして、時間帯を問わず、必ずといっていいほど、どなたかが結構な時間にわたって“立ち読み”しています。上写真のようにです。すなわち、滞留しているわけですが、これがなかなかに効果的。他の来店客の誘引効果が高まるからです。

ショップなるもの、店内にいるのが、自分ひとりだけだとプレッシャーを感じるものです(相当に馴染みの店ならまあ別ですが)。「スタッフの眼」を無意識のうちに意識してしまうからです。他に客がいると、その分、プレッシャーは軽減。スタッフの眼がソチラにもいく(と感じる)からです。すなわち、「プレッシャーの分散」です。

この傾向はすでに入店前時点から始まっています。すなわち、先客が眼に入れば気楽に入店しやすくなるものです。本人が意識するしないは別にしてです(※全般的に浅瀬効果が極めて高いコンビニであってもそうですから、けっして高いとはいえない他のショップでしたらより顕著になります)。ですから、外部から最も視野に入りやすい正面横一杯に最も滞留しやすい書籍コーナーを設置しているというわけです。すなわち、より高い浅瀬効果(と先導役効果)を狙ったものなのです(※結果的にそうなった、つまり事後的にその効果を認識したという意見も否定できませんが)。

そのため、いくら立ち読みを続けていようが、コンビニ・スタッフは絶対に嫌な顔はしません。“客寄せ(パンダ)”役を果たしてくれてるようなものですから、むしろ歓迎されます。この点が、巷の小規模書店とは全くもって対照的なところです。頑固そうな店主のオジサンがハタキを手にして近づいてきては、私のヨコチョでパタパタと。必ずや、わざとらしい咳払いを連発させながら。私が若い時分は、そうでした。そういう店では絶対に雑誌一冊買いませんでしたが。雑誌の売り上げは、コンビニがトップになってから久しいですが、膨大な数の店舗数だけがその要因ではないということです。

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この手法は、フライショップでも応用が利くかと思われます。私が知る限り、雑誌&書籍コーナーはなぜか店奥に設けるケースがほとんど(全部)。試されてみてはいかがで?その場合の留意点ですが、ラック等の什器の高さは150cm程度まで。“読者”の顔が外からハッキリと見えなくては効果がありません。ですから、椅子を置くのはお止めになったほうがよろしい~となります。

また、雑誌&書籍だけにこだわる必要もありません。購買頻度の高いフックやリーダーなど、安価帯の必須消耗品系もアリかと思います。目的買いの意識はなく、ブラッと立ち寄ったフリー客など、退店に際し、“何かを買ったほうが退店しやすい”なる心理が必ず働くものだからです。いわば「義理買い」「言い訳け買い」で。スペースの広い量販店はまあともかく、けっして広いとはいえない個人経営型店ではその傾向が顕著です。言うなれば、退店時でも“敷居”を感じているわけです、来店なさる方々は。これもまた、低くしてあげるにこしたことはありません。

その場合の対象商品としては必須消耗品がベスト。買っておいて損するものではありませんし、どこのショップで買っても(ほとんど)同じですし、総じて安価だからです。すなわち、立ち寄る可能性も高いうえ、購買意欲モリモリで立ち寄りますから滞留時間も長めに――となるわけです。

先客がいると浅瀬効果が高まる――。基本的にはそうです。しかしながら、逆のケースもあります。常連の方がドカッとばかりに椅子に腰掛け、スタッフ相手におしゃべりをしているケースがその好例。なぜかフライショップの常連サン、独特のオーラを出す方が少なくないものでして、かような方が複数たむろしていると、浅瀬効果は一気に低下します。ですんで、常連サンが座るようなコーナーこそ、外から見えにくい店奥部へ。衝立(パテーション)や什器でさりげなく遮蔽すれば理想的。

この常連サンの扱いにはなかなかにムズカシイものがあります。いずれネタにすることにして、この項はオシマイとさせてもらいます。
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# by s-masuzawa | 2009-02-06 21:59 | 第83号用

7.連載テーマとワタシの職歴の関係(ほか)

001.gifVol.4の記事からの一応、続きです。カタガキ表記と連載テーマに関係しますんで、ちょっとばかり私自身の職歴をかいつまんで。20代から30代前半まではとある広告代理店に勤務。「SP局(SP=販売促進)」やら「事業局」なるセクションに在籍。各種販促プランやらイベントやらキャンペーンやらを結構なほどに担当。7年だか8年勤務の後に(円満)退社し、以後、フリーランスに。それから1年の後、別の広告代理店から“スカウト”されて、とある化粧品メーカーの戦略プロジェクトに参加。その時からのカタガキです、「プランニング・ディレクター」は。また、「ショップの活性化」なる業務に携わったのも、この時からです。

018.gifこのプロジェクト、その化粧品メーカーが社運を賭けて展開したもの。日本最大規模の系列店制度と売り上げを(いまだに)誇る化粧品メーカーですが、この企業、当時、ちょっとした危機下にあり、簡単にいえば、売り上げ低迷。その主たる要因は、全国に1万7千店ある系列店の地盤沈下。商品力も落ちてましたが、化粧品店での売り方そのものが時代に即応してないとなったわけです。実際にそうでした。そこで掲げたテーマが、「業態転換」。簡単にいうと、系列店のリストラクチャリング。凄そうですねえ~。実際、とてつもなく凄い金と労力を投下しました。このプロジェクトでは、主に、店舗オペレーション戦略や商品政策、市場戦略等、どちらかというと、カタ苦しくてムズカシイ系のプランニングを担当しました。

1年半後、このプロジェクトに在籍する傍ら、とある自動車メーカーの同様のプロジェクトも兼任することに。その会社のバイク・ショップ系列店の活性化がメイン・テーマ。こちらはかなり柔らか系で、“実践”に即したプランニングを担当。『フライの雑誌VOL.83』で使った「浅瀬効果」「深瀬効果」なる用語を知ったのは、この頃です。そのプロジェクト内での活動の一環として、都内にモデル・ショップをつくりましたし、「ショップ・オペレーション・マニュアル」なる系列店向けの店舗運営マニュアルも制作しました。英語版も作って全世界のショップに配布。嬉しいことに、いまだに使われているそうで。017.gif

このマニュアル、当初はプロデューサーのスタンスでスタート。斯界のオーソリティだの大学教授だの著名ショップ・デザイナーだのと直接会って話を伺い制作協力を頼むつもりだったんですが、こういう面々、観念論ばかりが優先しちまって、どうにもこうにも・・・でした。“自分でやっちまおう!”。総ページ数140ページのマニュアルを自ら企画構成&執筆。あまたの参考資料を可能な限りかき集めましたが、その中に新進気鋭のショップ・デザイナー集団が著した書が。書名はあいにく忘れてしまいましたが、その中に、「浅瀬効果」「深瀬効果」「ショップ・キュー」なる用語が提示されていて、「ナルホド!これだ!」となったわけです。

その書の内容はオリジナリティも高く、ひじょうに説得力がありました。余談ながら、“この面々、たぶん渓流釣りの愛好者だろうな”と。さらについでながら、その数年後に、山と渓谷社から発売された一連の『マニュアル・シリーズ』は、この時のバイクショップ用マニュアルが『原点』。
037.gifこのシリーズも当初はプロデュースだけのつもりでしたが、パッパラパアな事情があって、ディレクションどころか執筆をもすることに。シリーズ第一弾の『フライフィッシング・マニュアル』は一字一句全て私の手によるものですし、第二弾の『フライキャスティング・マニュアル』は冒頭部から6割強が私の手によるもの。執筆に当たって相談に乗っていただいた方は、久野康弘さん(現アクアビット主宰)ただひとり。名目上の“著者”とやらは一体全体ナニやってたか・・本人らに直接聞いて下さい。ついでに、シロウトのマスザワが知ってた&書けたくらいのことを、なぜできなかったんで?と。ワハハハハ!041.gifま、そんなモンですよ、フライ界の一部(自称)エキスパ~トだとか“プロ”なんざあ。とりわけ、某。「虚名」に近づこうと一生懸命努力してれば看過もしますし、後進に道を譲って潔く「引退」でもすりゃあチャラにしますが、虚名にアグラをかいて、オリジナリティのカケラもなきカビの生えたネタだけをぶら下げて、いまだにチョウシこいてりゃあ、“ガツン!”とイッパツ――てなわけです。

てなわけで当方、『ショップ』に関しては、必ずしも“スペシャリスト”というわけではありませんが、一応の“理屈”はご教授できる自信が少しはあります。同様の意味で、セールス・プロモーションとかマーケティングとか、あるいは広告宣伝に関してもです。さらには、最も肝心な「フライフィッシング」や「フライファン」に関しても、さらには「フライショップ」に関しても、実情・実態はかなり理解しえているつもりです。なにせ、著書は共著も含めて10冊だか12冊だかを上梓しましたし、それ以前には、「フライフィッシング・ビデオ」を20本ほどプロデュース&ディレクション&制作しましたし、そして、今でも“熱烈なるフライファン”と自認してますんで。

そもそも、現在のように複雑な要因が絡み合ったうえでの市場環境低迷下で、なんらかの具体的な「改善策」を――と指向した場合、実はスペシャリストは意外に役に立ちません。たとえば、ショップの売り上げが低迷しているのは、単にショップ機能の低下だけが問題ではありませんが、その場合、“ショップだけスペシャリスト型”に期待しても、推して知るべしです。すなわち、「狭く深く」よりは「(そこそこ)広く(適度に)深く」なるセンスとノウハウを持った“ジェネラル型”のほうが――ということで。自身、そうであるという自覚と自負心ぐらいは持っておりますと、一応は。

043.gifそうしたスタンスからの、「フライファン『適正増』戦略」ナリで。一部、乱筆・乱文&乱心、ご容赦のほど。なにせ、“エセ(似非)スパ~ト”の存在も、フライファン減少の大きな要因と分析&喝破しとりますんで。百害あって一利(&一理)ナシです。
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# by s-masuzawa | 2009-02-06 20:40 | こんせぷと

6.店頭ポスターの掲示方法(ほかモロモロ)

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昨日、『フライの雑誌』編集発行人の堀内正徳さんから、店頭ポスターのダウンロード件数を伺って、「エッ!そんなにでっか!?」と思わず声を。自治体向け依頼文の同件数はそれをさらに上回ると聞いて、「エッ!ホンマでっか!?」と。
ちなみに私、関西には友人・知人は多々おれど、生まれも育ちも全くもって縁はございませんが、なぜか、驚いたり感嘆すると、関西弁がクチをつくクセが。子供の頃に夢中で観続けた『番頭はんと丁稚どん』やら『てなもんや三度傘』のモロなる影響だろうなと。てなことはともかく、ただただ喜ばしい限りであるのは確かでして、モチベーションとやらが滅法上がっとります。
で、そのポスターを少しでも効果的にお使いいただく方法やら、コピー表現のちょっとした狙い、ついでにご入店になられた方へのフォローなんぞを思いつくままに――。
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『フライの雑誌vol.82』の拙連載文内(p.41)でも記しましたが、このポスター、開店時には店頭脇に掲示して下さい。椅子やイーゼルなどを利用してです。写真は店頭ならぬ民家の玄関前ですが、こんなカンジです。コルクボードに貼って(ボロ)椅子に置いただけながら、コレが結構効果があります。エントランス部のガラス面やドア面に貼るよりも“はるかに”です。少なくとも、「目に留まる・目に留まらない」「読まれる・読まれない」というアプローチ上の第一段階で、間違いなく前者の店頭脇型掲示に軍配があがります。

理由のひとつは、「目立ちやすいから」です。店頭から“突出”しているわけですから視覚刺激という点で当然ですし、また、ガラス面やドア面は、それこそポスターやらステッカーの類がベタベタと貼付されていますんで、埋没しやすいためです。「ウチの店はそういう貼付物は貼っていない」そうおっしゃる方もおいでになるかと。しかしです。一般の方々(=通行人)は、「ショップというのは、ガラス面にいろんなモノが、めったやたら貼りまくってあるトコロ」という認識が無意識のうちに刷り込まれています。ですんで、よほどのことがない限り、注意を払うことはないものです。

仮に、「注意を払う」、すなわち、「目に留まった」とします。しかし、だからといって「読まれる」とは限りません。その点でも、ガラス面・ドア面は圧倒的に不利です。「ショップなるものはその存在自体がプレッシャーを与えるもの」と拙連載文内で記しましたが、ガラス面・ドア面は構造上からみても明らかにショップの一部です。観念的印象も含めれば、“ショップそのもの”といっても過言ではありません。ですから、そこに近づくだけでも(大いなる)プレッシャーを感じるものゆえ、じっくりと読む可能性はグッと低くなるというわけです。

すなわち、そのプレッシャーを少しでも緩和するひとつの方法が、「ショップからわずかでも離すこと」。ガラス面・ドア面が「ショップ空間」なら、店頭脇は「ニュートラル空間」。わずか1~2m程度であっても一般の方々の心理に及ぼす影響の差は歴然です。これを、「距離感効果」と呼んでいます、少なくとも私だけは――。すなわち、私の造語ナリで(ワハハハハ!)。
老婆心ながら、その店頭脇掲示ポスターをお読みになられている方が目に入ったとしても、けっしてその様子を観察するがごとく、ジロジロ見やるのは(大)禁物で。モロにプレッシャーを与えてしまいます。逆に、その方にさりげなく背を向けるぐらいのご配慮を。ショップ・スタッフの眼というのは、プレッシャーの際たるものだからです。

さらなる効果が期待できるのは、これまた拙文内で記したように、「閉店時のシャッター掲示」。シャッターにベタベタ貼るケースってえのは、それこそ「長らくご愛顧頂きましたが、当店は2月5日をもって――」なる“完全閉店告知”以外に目にすることはごくごく稀ですんで、注目されやすいという点もなくはないんですが、ひとえにプレッシャーがグッと低下するためです。言うまでもなく、「ショップ側からの眼」がゼロゆえに――。余談ながら、“完全閉店告知”なるモノ、なぜかジックリ(腰を据えて)読む傾向がありませんか?ワタシだけですかねえ~。
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ポスターのコピー(文面)にも、それなりの配慮――というか、一種の“ギミック”を。下から2行目の「ご入店されたら、『表のポスターを見た」と気楽におっしゃってください」なる部分です(※ダウンロード版には赤い傍線はありません)。このポスター自体も、むろん「ショップ・キュー効果」と「浅瀬効果」を併せて高めるためのものですが、このフレーズはその中でも、『キモ』といえる部分です。なぜなら、入店してからの「最初の一言」を(親切にも)“用意”してあることになるからです。

初めてのショップ、とりわけフライショップのように趣味性の高いジャンルの店に入店する場合、、「最初の一言」をクチにするのはプレッシャーを感じるものです。とりわけ、ビギナーやスターターの方のプレッシャーといったら想像を超えるものが――。“なんて言えばいいんだろう”“ヘンなコトを言ったら、バカにされるんでは?”などなど、そうした方々の心理状態はデリケートそのものと見なして見なしすぎることはありません。

裏を返せば、ビギナーやスターターの方というのは、なるべくなら、自身の入店目的や事情、都合やレベルといったものを短時間のうちに理解してもらい、そのうえで親切なる対応をされんことを強く望んでいるものです。ただでさえ、プレッシャーを感じて、オドオドなさってるのですから。

また、自らのクチから、「ビギナーです」とストレートに言うことに抵抗感を持つ方もけっして少なくありません。一種の「見栄」や「虚勢」ですが、これは絶対的に認めてあげるべきです。“ビギナーですなんて言ったら、ぞんざいに扱われるんでは?”とか“甘く見られるのはイヤだ”と内心戦々恐々とするのはむべなるかなで。実際、極めて敷居が高いですから、ほとんど全部のプロショップは、ビギナーやスターターの方々には。

ですから、「有効」となるわけです、この「表のポスターを見た」なる誰でもクチにできる短めのフレーズは。隠喩的にして婉曲的な表現ですので、抵抗感も薄れますし、対するショップ・スタッフの方は入店された方が、フライ初心者であることと、フライを始めたいという意欲のある方だということが瞬時にして理解できます。それがスタッフの表情や対応に即座に表れるものですから、入店された方も“ホッ!”となさる。プレッシャーなど霧散して心地よい共感の空間が生まれることに。

すなわちこのフレーズは、相互理解のための“合言葉”として機能するというわけです。しかも、その“合言葉”をショップ側が用意してくれている、それもさりげなく――。無意識のうちに、安心感を感じて(高かった)敷居をまたぐことに――。

くれぐれも、笑顔でのご対応をよろしくお願いしたいなと、最後に添言申し上げたところで、この項はオシマイで。


追記
実はこのポスターと同時掲示したいモノが。「スターターのための“お試し”スクール告知」と「初期費用の概算表」です。スターターの方が、おそらく、イチバン気になるのは、「どのくらいお金がかかるのか」という点。
通りすがりの呑み屋サンやら、お寿司屋サンに入るかどうか迷う時に、店頭に最低でも、ビール大瓶価格や、煮込みだの焼き鳥の価格、あるいは握りの松竹梅価格が提示されていれば、それがショップ・キューになるものですが(逆の場合もありますけどね)、それと同じです。
これもサンプルを近々、当ブログにて公開の予定。暫時のご猶予を――。

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# by s-masuzawa | 2009-02-05 11:05 | 第83号用