『フライの雑誌』連載の   我が記事に関する補足解説専用ブログ
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カテゴリ:第83号用( 2 )

8.浅瀬効果論ー1

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「ショップ機能」を高める上で、コンビニエンス・ストアは参考になる点が多々あります。人間の心理や行動特性を踏まえた科学的な見地からのデザインがなされているからです。デザインだけではありません。従来のお店とは全く異なる来店客対応を意図的に行うケースもあります。たとえば、雑誌&書籍のコーナー。このコーナー、(おそらく)ひとつの例外もなく、外に面した正面の、ほぼ横一杯に設置されていますが、ちゃあ~んとした理由があります。

順を追って説明しますが、雑誌&書籍コーナーは、来店客が滞留しやすいものです。モノがモノだけに当然でして、時間帯を問わず、必ずといっていいほど、どなたかが結構な時間にわたって“立ち読み”しています。上写真のようにです。すなわち、滞留しているわけですが、これがなかなかに効果的。他の来店客の誘引効果が高まるからです。

ショップなるもの、店内にいるのが、自分ひとりだけだとプレッシャーを感じるものです(相当に馴染みの店ならまあ別ですが)。「スタッフの眼」を無意識のうちに意識してしまうからです。他に客がいると、その分、プレッシャーは軽減。スタッフの眼がソチラにもいく(と感じる)からです。すなわち、「プレッシャーの分散」です。

この傾向はすでに入店前時点から始まっています。すなわち、先客が眼に入れば気楽に入店しやすくなるものです。本人が意識するしないは別にしてです(※全般的に浅瀬効果が極めて高いコンビニであってもそうですから、けっして高いとはいえない他のショップでしたらより顕著になります)。ですから、外部から最も視野に入りやすい正面横一杯に最も滞留しやすい書籍コーナーを設置しているというわけです。すなわち、より高い浅瀬効果(と先導役効果)を狙ったものなのです(※結果的にそうなった、つまり事後的にその効果を認識したという意見も否定できませんが)。

そのため、いくら立ち読みを続けていようが、コンビニ・スタッフは絶対に嫌な顔はしません。“客寄せ(パンダ)”役を果たしてくれてるようなものですから、むしろ歓迎されます。この点が、巷の小規模書店とは全くもって対照的なところです。頑固そうな店主のオジサンがハタキを手にして近づいてきては、私のヨコチョでパタパタと。必ずや、わざとらしい咳払いを連発させながら。私が若い時分は、そうでした。そういう店では絶対に雑誌一冊買いませんでしたが。雑誌の売り上げは、コンビニがトップになってから久しいですが、膨大な数の店舗数だけがその要因ではないということです。

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この手法は、フライショップでも応用が利くかと思われます。私が知る限り、雑誌&書籍コーナーはなぜか店奥に設けるケースがほとんど(全部)。試されてみてはいかがで?その場合の留意点ですが、ラック等の什器の高さは150cm程度まで。“読者”の顔が外からハッキリと見えなくては効果がありません。ですから、椅子を置くのはお止めになったほうがよろしい~となります。

また、雑誌&書籍だけにこだわる必要もありません。購買頻度の高いフックやリーダーなど、安価帯の必須消耗品系もアリかと思います。目的買いの意識はなく、ブラッと立ち寄ったフリー客など、退店に際し、“何かを買ったほうが退店しやすい”なる心理が必ず働くものだからです。いわば「義理買い」「言い訳け買い」で。スペースの広い量販店はまあともかく、けっして広いとはいえない個人経営型店ではその傾向が顕著です。言うなれば、退店時でも“敷居”を感じているわけです、来店なさる方々は。これもまた、低くしてあげるにこしたことはありません。

その場合の対象商品としては必須消耗品がベスト。買っておいて損するものではありませんし、どこのショップで買っても(ほとんど)同じですし、総じて安価だからです。すなわち、立ち寄る可能性も高いうえ、購買意欲モリモリで立ち寄りますから滞留時間も長めに――となるわけです。

先客がいると浅瀬効果が高まる――。基本的にはそうです。しかしながら、逆のケースもあります。常連の方がドカッとばかりに椅子に腰掛け、スタッフ相手におしゃべりをしているケースがその好例。なぜかフライショップの常連サン、独特のオーラを出す方が少なくないものでして、かような方が複数たむろしていると、浅瀬効果は一気に低下します。ですんで、常連サンが座るようなコーナーこそ、外から見えにくい店奥部へ。衝立(パテーション)や什器でさりげなく遮蔽すれば理想的。

この常連サンの扱いにはなかなかにムズカシイものがあります。いずれネタにすることにして、この項はオシマイとさせてもらいます。
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by s-masuzawa | 2009-02-06 21:59 | 第83号用

6.店頭ポスターの掲示方法(ほかモロモロ)

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昨日、『フライの雑誌』編集発行人の堀内正徳さんから、店頭ポスターのダウンロード件数を伺って、「エッ!そんなにでっか!?」と思わず声を。自治体向け依頼文の同件数はそれをさらに上回ると聞いて、「エッ!ホンマでっか!?」と。
ちなみに私、関西には友人・知人は多々おれど、生まれも育ちも全くもって縁はございませんが、なぜか、驚いたり感嘆すると、関西弁がクチをつくクセが。子供の頃に夢中で観続けた『番頭はんと丁稚どん』やら『てなもんや三度傘』のモロなる影響だろうなと。てなことはともかく、ただただ喜ばしい限りであるのは確かでして、モチベーションとやらが滅法上がっとります。
で、そのポスターを少しでも効果的にお使いいただく方法やら、コピー表現のちょっとした狙い、ついでにご入店になられた方へのフォローなんぞを思いつくままに――。
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『フライの雑誌vol.82』の拙連載文内(p.41)でも記しましたが、このポスター、開店時には店頭脇に掲示して下さい。椅子やイーゼルなどを利用してです。写真は店頭ならぬ民家の玄関前ですが、こんなカンジです。コルクボードに貼って(ボロ)椅子に置いただけながら、コレが結構効果があります。エントランス部のガラス面やドア面に貼るよりも“はるかに”です。少なくとも、「目に留まる・目に留まらない」「読まれる・読まれない」というアプローチ上の第一段階で、間違いなく前者の店頭脇型掲示に軍配があがります。

理由のひとつは、「目立ちやすいから」です。店頭から“突出”しているわけですから視覚刺激という点で当然ですし、また、ガラス面やドア面は、それこそポスターやらステッカーの類がベタベタと貼付されていますんで、埋没しやすいためです。「ウチの店はそういう貼付物は貼っていない」そうおっしゃる方もおいでになるかと。しかしです。一般の方々(=通行人)は、「ショップというのは、ガラス面にいろんなモノが、めったやたら貼りまくってあるトコロ」という認識が無意識のうちに刷り込まれています。ですんで、よほどのことがない限り、注意を払うことはないものです。

仮に、「注意を払う」、すなわち、「目に留まった」とします。しかし、だからといって「読まれる」とは限りません。その点でも、ガラス面・ドア面は圧倒的に不利です。「ショップなるものはその存在自体がプレッシャーを与えるもの」と拙連載文内で記しましたが、ガラス面・ドア面は構造上からみても明らかにショップの一部です。観念的印象も含めれば、“ショップそのもの”といっても過言ではありません。ですから、そこに近づくだけでも(大いなる)プレッシャーを感じるものゆえ、じっくりと読む可能性はグッと低くなるというわけです。

すなわち、そのプレッシャーを少しでも緩和するひとつの方法が、「ショップからわずかでも離すこと」。ガラス面・ドア面が「ショップ空間」なら、店頭脇は「ニュートラル空間」。わずか1~2m程度であっても一般の方々の心理に及ぼす影響の差は歴然です。これを、「距離感効果」と呼んでいます、少なくとも私だけは――。すなわち、私の造語ナリで(ワハハハハ!)。
老婆心ながら、その店頭脇掲示ポスターをお読みになられている方が目に入ったとしても、けっしてその様子を観察するがごとく、ジロジロ見やるのは(大)禁物で。モロにプレッシャーを与えてしまいます。逆に、その方にさりげなく背を向けるぐらいのご配慮を。ショップ・スタッフの眼というのは、プレッシャーの際たるものだからです。

さらなる効果が期待できるのは、これまた拙文内で記したように、「閉店時のシャッター掲示」。シャッターにベタベタ貼るケースってえのは、それこそ「長らくご愛顧頂きましたが、当店は2月5日をもって――」なる“完全閉店告知”以外に目にすることはごくごく稀ですんで、注目されやすいという点もなくはないんですが、ひとえにプレッシャーがグッと低下するためです。言うまでもなく、「ショップ側からの眼」がゼロゆえに――。余談ながら、“完全閉店告知”なるモノ、なぜかジックリ(腰を据えて)読む傾向がありませんか?ワタシだけですかねえ~。
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ポスターのコピー(文面)にも、それなりの配慮――というか、一種の“ギミック”を。下から2行目の「ご入店されたら、『表のポスターを見た」と気楽におっしゃってください」なる部分です(※ダウンロード版には赤い傍線はありません)。このポスター自体も、むろん「ショップ・キュー効果」と「浅瀬効果」を併せて高めるためのものですが、このフレーズはその中でも、『キモ』といえる部分です。なぜなら、入店してからの「最初の一言」を(親切にも)“用意”してあることになるからです。

初めてのショップ、とりわけフライショップのように趣味性の高いジャンルの店に入店する場合、、「最初の一言」をクチにするのはプレッシャーを感じるものです。とりわけ、ビギナーやスターターの方のプレッシャーといったら想像を超えるものが――。“なんて言えばいいんだろう”“ヘンなコトを言ったら、バカにされるんでは?”などなど、そうした方々の心理状態はデリケートそのものと見なして見なしすぎることはありません。

裏を返せば、ビギナーやスターターの方というのは、なるべくなら、自身の入店目的や事情、都合やレベルといったものを短時間のうちに理解してもらい、そのうえで親切なる対応をされんことを強く望んでいるものです。ただでさえ、プレッシャーを感じて、オドオドなさってるのですから。

また、自らのクチから、「ビギナーです」とストレートに言うことに抵抗感を持つ方もけっして少なくありません。一種の「見栄」や「虚勢」ですが、これは絶対的に認めてあげるべきです。“ビギナーですなんて言ったら、ぞんざいに扱われるんでは?”とか“甘く見られるのはイヤだ”と内心戦々恐々とするのはむべなるかなで。実際、極めて敷居が高いですから、ほとんど全部のプロショップは、ビギナーやスターターの方々には。

ですから、「有効」となるわけです、この「表のポスターを見た」なる誰でもクチにできる短めのフレーズは。隠喩的にして婉曲的な表現ですので、抵抗感も薄れますし、対するショップ・スタッフの方は入店された方が、フライ初心者であることと、フライを始めたいという意欲のある方だということが瞬時にして理解できます。それがスタッフの表情や対応に即座に表れるものですから、入店された方も“ホッ!”となさる。プレッシャーなど霧散して心地よい共感の空間が生まれることに。

すなわちこのフレーズは、相互理解のための“合言葉”として機能するというわけです。しかも、その“合言葉”をショップ側が用意してくれている、それもさりげなく――。無意識のうちに、安心感を感じて(高かった)敷居をまたぐことに――。

くれぐれも、笑顔でのご対応をよろしくお願いしたいなと、最後に添言申し上げたところで、この項はオシマイで。


追記
実はこのポスターと同時掲示したいモノが。「スターターのための“お試し”スクール告知」と「初期費用の概算表」です。スターターの方が、おそらく、イチバン気になるのは、「どのくらいお金がかかるのか」という点。
通りすがりの呑み屋サンやら、お寿司屋サンに入るかどうか迷う時に、店頭に最低でも、ビール大瓶価格や、煮込みだの焼き鳥の価格、あるいは握りの松竹梅価格が提示されていれば、それがショップ・キューになるものですが(逆の場合もありますけどね)、それと同じです。
これもサンプルを近々、当ブログにて公開の予定。暫時のご猶予を――。

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by s-masuzawa | 2009-02-05 11:05 | 第83号用